滋賀県民はどこから来たのか 滋賀県民は何者か 滋賀県民はどこへ行くのか|天沢時生

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2025年5月10日刊行『ゲンロン18』

 

天沢時生

1985年滋賀県近江八幡市生まれ。SF創作講座第1期および第2期受講を経て「ラゴス生体都市」で第2回ゲンロン新人賞を受賞。2019年、「サンギータ」で第10回創元SF短編賞を受賞。『NOVA』2019年秋号(河出文庫)に「赤羽二十四時」が掲載された。

2 コメント

  • TM2025/05/19 21:01

    私は人生における総近畿滞在時間1週間程度の人間です。内なる滋賀性はほとんど小説に寄っていて今回も取り上げられた成瀬シリーズ2作が7割くらい、吉田修一『湖の女たち』が2割5分くらいを占めます。本稿で展開されるアメリカ性、成瀬ではサラリと描かれていたそれ、印象がガラリと変わりました。後ろ盾を持った近畿からの独立ですね。不思議な読後感に包まれています。

  • watamama2025/08/18 14:00

    これは一体なんの話なんだ、こんな女本当にいるのか?? と、ドキドキしながら読み進めると出るは出るは滋賀の自虐…。なんでもないような國安さんの依頼文も、いつものXでのブラックジョークとも相まって酷く蔑んでいるようにも読めてしまう。 そしてドンデン返しの誇大妄想のオチへ!! 単に面白くも読めるし、地理・歴史をちゃんと押さえ情景が目にありありと浮かぶほど街歩きガイドとしても優れている。 近江大津宮は奈良より古いのであって、昔から有力豪族が住み、(琵琶湖は海と同等に食料が取れ)独自の力強い文化を大昔から形成していたに違いない。 信長の城下町、安土城の想像力、近江商人の町、なんと魅力的なんだ!! 歴史の"If"を駆動させ、さすがSF作家の文章とても面白く読みました。 天沢さんの小説も読みたくなったし滋賀へ行きたくなりました。

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