大阪SF八景散歩地図

①中之島4丁目
「大阪市立科学館は中之島四丁目にある。この一帯は昔は阪大医学部だった。手塚青年はここで学んでいた。/この地でやっと「東洋初のロボット」と「日本ロボットSF」が合体したわけで、ここを「日本ロボット誕生の地」と呼んでもいいのではないか。いや、私はずっと勝手にそう呼んでいる」(193頁)
②中之島東端(剣先)
「確かにそこは巨船の舳先に見えた。ただ、そこから戦艦、西日本独立まで想像をひろげるのは並の才能ではない」(195頁)
③大阪砲兵工廠跡(大阪城公園)
「大阪城公園を眺めながら、そこにかつてひろがっていた廃墟のイメージを重ねる。[……]そして、ここが廃墟になるまで、また百年ほど待たなければならないのかなと想像するのである」(196頁)
④梅田地下街
「何より驚いたのが、御堂筋の北端、阪急百貨店の南側に出現した、銀色の巨大な五本の塔だった。広いコンクリートの三叉路の中央に聳えるそれは、巨大な宇宙船が落下して、ノズルだけが地表から突き出ているように見えた」(197頁)
⑤毛馬閘門
「灰色の空を背景に水門のつながりが黒く淀んだ川面に映る光景は、「日本離れ」していて、私はなぜかリバプールみたいな気がして、しばらく見とれていた」(198頁)
⑧−1淀川左岸
「酉島さんの発言でいちばん驚いたのが[……]「川で書く」である。/物語を川の流れにたとえるとかではない。自宅近くの淀川左岸の堤防に座ってノートパソコンで書くという」(202頁)
⑧−2淀川左岸
「私はひょっとして此花区の人かなと思った。その名前(ペンネーム)からだ。大阪の方なら市バスの「酉島車庫前」行きをよく見かけるだろう」(201頁)
※⑥⑦の写真・引用はありません
撮影・地図作成=編集部
キャプション=堀晃「大阪SF八景」 より引用
鉄道については、堀晃氏のエッセイおよび座談会で言及されている路線を中心に、主要路線を示した。
