ゲンロンβ78|編集長=東浩紀
2022年11月10日[木]発行
- 1|梶谷懐+東浩紀 悪と公共性をアジアから考える #37中国を専門にする経済学者の梶谷懐さんと東浩紀による対談。『ゲンロン12』の東の論文への応答のほか、戦争責任や村上春樹らの文学作品について、そして中国にとって「公共性」とはなにかまで、さまざまな角度から議論がなされました。
- 2|柿沼陽平 【『ゲンロン13』より】動物と人間の中国古代史 #37『古代中国の24時間』が話題の中国古代史研究者、柿沼陽平さんによる動物エッセイ。『もののけ姫』は中国古代の動物観に基づいていた? いにしえの価値観は、現代の私たちにどのような教訓を与えてくれるのでしょうか。
- 3|さやわか 【特別掲載】イギリス人はなぜ “Sorry” が口癖なのか──アフターコロナのイギリス訪問記 #37事前計画をしない、気ままな旅行が好きだというさやわかさん。ひさしぶりのイギリスでさまざまな変化を発見します。イギリス人の口癖、街並み、そして料理がおいしくなっていること。
- 4|プラープダー・ユン 訳=福冨渉 ベースメント・ムーン 第7回 #37バンコクに到着した虚人ヤーニン。彼女がシャワーを浴びると、脳にインストールされた写識(わたし)の中に、かつてバンコクで結ばれたエイダの両親の、意識と記憶が流れ出す。それをきっかけに、虚人と写識に変調が生じはじめる──。連載小説第7話。
表紙写真:本誌収録のエッセイで、著者のさやわかが降り立ったロンドンのパディントン駅。ひさしぶりに訪れたイギリスでは、以前にも増して人々が ”Sorry” を連発するようになっていた。なぜ彼らはすぐに自分から謝るのか。その理由は本文を参照されたい。 撮影=さやわか