ゲンロンβ69|編集長=東浩紀
2022年1月26日[水]発行
- <a href="https://www.genron-alpha.com/article20220115_01/"></a>1|星泉 『声』がつなぐ信仰と身体――『虹霓のかたがわ』解説 #37チベット語・チベット文化研究者の星泉さんに、ゲンロンSF文庫006『虹霓のかたがわ』の解説をいただきました。近未来のチベットを描く異色のSFは、伝統をどう昇華させたのか。同地の文化を紹介するエッセイとしても大変魅力的な文章です。
- <a href="https://www.genron-alpha.com/gb069_02/"></a>2|松山洋平 イスラームななめ読み 第6回 日本・イスラーム・文学――中田考『俺の妹がカリフなわけがない!』について #37戦前・戦中の日本には、イスラーム文学の伝統が存在した――忘却されたその系譜を継ぐ作品として、中田考さんのライトノベル『俺の妹がカリフなわけがない!』を読み解きます。同書が中田さんの思想の「ひとつの達成」である理由とは。
- <a href="https://www.genron-alpha.com/gb069_03/"></a>3|本田晃子 革命と住宅 第8回 第4章 フルシチョーフカ――ソ連型団地の登場(後篇) #37ソ連時代に構想された住宅の数々をたどる連載。革命の理念に反し「一家族、一住居」を実現させるべく大量生産された新型団地「フルシチョーフカ」。その普及が市民の意識にもたらした「所有」の萌芽を描きます。
- <a href="https://www.genron-alpha.com/gb069_04/"></a>4|竹下愛 ひろがりアジア 第9回 反転のユートピア――スハルト政権期インドネシアの「若者向け娯楽誌」と九・三〇事件の痕跡(後篇) #37スハルト政権下のインドネシアの娯楽雑誌『アクトゥイル』。「若者」という層自体を生み出した同誌は、なぜ凋落し、後の時代にどう影響を与えたのか。往時から雑誌が滅びつつある現在まで、「若者文化」と政治の緊張関係を振り返ります。
表紙写真:中国青海省黄南チベット族自治州ツェコ県の、牧畜民の暮らす草原での舞。数日間にわたり行われる法要のクライマックスとして、携わった在家行者たちが総出で舞い、供物を破棄する。この日には続いて村人たちによる競馬も行われた。 撮影=星泉